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念願かなった金谷拓実

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5度目の挑戦で全英オープン初の予選通過

「本当に疲れた。でも本当に良かったです。最後まで良いプレーができたのでとりあえず良かった」

2日目ホールアウト後の金谷拓実は、大雨のなかこなしたラウンドの疲労感を滲ませつつも、充実の表情で話した。

初日をイーブンパーで乗り切って迎えたセカンドラウンド。穏やかな天候のなか進んだ午前組とは打って変わって、金谷の入った午後スタート組は時折打ちつける激しい雨でのプレーを強いられた。

序盤3ホールはパーでしのぎ、4番でボギーが先行。だが6番のパー3で10メートルのパットをねじ込んで取り返した。9番でスコアを落としたものの、翌10番で再び12メートルの長いパットを沈めてイーブンに戻した。

ロイヤルポートラッシュの最難関ホールとされる14番では再度ボギーを叩いたが、後半はパーを重ねてしのぎ、5度目の世界最古のメジャーの挑戦で初の決勝ラウンド進出の切符を勝ち取った。金谷は「終盤苦しいホールが続いたが、その中でもしっかり我慢強くプレーすることができた」と振り返った。

道のりは長かった。東北福祉大時代にはアマチュア世界ランキング1位に昇りつめ、マスターズと全英オープンへにも出場。同じルートをたどった松山英樹がトップゴルファーとして活躍する姿を見たゴルフファンは、当然のごとく、金谷にも同様の活躍を期待していた。

アマチュアのトップゴルファーとしてプロに鳴り物入り。直後から国内では成功を収め、昨年ツアー賞金王に輝いた。一方、海外の大会では思いどおりの結果を残せず、特にメジャーでは直近の12試合連続して予選落ちを経験。6年前、同じロイヤルポートラッシュで開催した2019年大会で初挑戦した全英オープンではカットラインに1打届かず、悔しい思いをした。

それだけに喜びもひとしお。「ずっと予選を通ってきてなかったけど、諦めずに戦い続けてちょっとは報われた。6年前に出た時と状況も似ていたし、本当に苦しかったですけど、最後まで信じてプレーできた」と胸を張る。

通算1オーバーの51位から望む決勝ラウンド。「週末はもっとのびのびプレーできると思うし、全然まだ優勝とか関係ない位置なので、明日、明後日ともっともっといいプレーができるように、せっかく通ったので頑張ります」と笑顔を見せた。

予選落ちの呪縛から解き放たれた金谷。全英オープンでは初となる週末の舞台で、躍動してほしい。

 

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